サステナビリティという言葉が普及をしている現在では、住宅を建築する際にも自然環境を守ることと可能な限りエネルギーを消費しないこと、有害物質を含む資材を使わないこと、長期間にわたり長持ちをさせる建築を推進しています。この活動は世界中で行われるようになり、特に先進国では二酸化炭素の排出量を減らすために、住宅資材のメーカーやハウスメーカー側でも新しい家作りに邁進していることが目立ちます。
北欧にあるスウェーデンはサステナビリティに厳しい規則や規定を設けていることで、今後も建築の業界はこだわりを持った住宅が増えていくことは間違いありません。有名な建築家の中にはカミラ・シュライターという方がいて、森林に近い環境の土地に対して建築をした事例があります。この家は邪魔な森林を伐採するのではなく、建物側を樹木に合わせるように外壁に傾斜を付けているだけではなく、用いる木材の殆どを近隣で調達したものを採用している特徴があります。このことによってトラックを使って資材を長距離輸送しないことで排気ガスの問題をクリアしている他、できるだけ天然素材を活用することで化学製物質を使う部分を最小限にしていることも、温室効果ガスの問題と向き合っていることが良く分かる事例です。
国内でもスウェーデンと同じように北欧風の住宅や家具が高い人気を誇っており、合板ではなく無垢材を活用した住宅や家具が該当しています。他にもサステナビリティに貢献する設備も導入する方は国内にも多く、例えば空気中の熱を利用した省エネの給湯器や、排気熱を再利用したガス式の給湯器なども人気です。太陽光発電と蓄電池、オール電化をセットにする方法も定番化しており、全てを備えるとクリーンエネルギーだけで生活を送れる家作りにすることを可能にしています。もちろん、機器類に頼る方法だけではなく、高気密高断熱仕様として断熱材を隙間なく使う方法、塗り替え塗装を必要としない外壁材の活用、自然素材の塗料を使う方法なども随所に使われることが増加傾向にあります。
自然と共存するように家作りの建築家による設計の中には、窓ガラスの位置や大きさ、配列を計算し風通しの良い環境を作り出すことで消費エネルギーの削減にも成功しています。屋内側にも無垢材のフローリングを採用したり、ビニールクロスを使わずに無垢材や漆喰などで壁を作る方法、リビングには吹き抜けを作り太陽光を室内に取り込んで明るさを保つ方法などもスウェーデンの建築から学んで独自に進化を続けている建築様式です。