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サステナビリティ

近代建築における素材について

近代建築を構成している素材は、主に鉄とコンクリート、それにガラスの3つです。モダン建築とも呼ばれていますが、この様式が誕生した当時は、歴史的意匠を否定することに大きなテーマがあったといえます。19世紀以前の様式を否定から入るモダン建築は、意図的に工業素材を用いることで、新しい表現に取り組んだのが特徴です。つまり、その工業素材こそが鉄やコンクリートとガラスで、素材が様式を表しているわけです。

ひと目で近代建築と分かるそれは、素材が大きなテーマを持ち、全体的に現れているからこそです。角張った構造が多かったり、ガラスを多用した印象的な造りが少なくないのも、モダン建築の方向性によるものです。日本では明治以降に鉄筋コンクリート技術が広まり、過度な装飾を配したモダン建築が造られました。当時の日本は構造や技術に注目が集まったので、様式や主義の評価はそれなりでした。しかしやがて、過去の様式を否定する意味や取り組みも注目されるようになり、次第に評価が行われていきます。現存する建物の中には、重要文化財や登録有形文化財、都の指定文化財になっているものも存在します。

鉄などの素材が用いられた理由は、工業的に広く使われているのも理由ですが、合理的な精神を表す為でもあります。近代建築以前の建物は、装飾の細やかさや拘りが評価されてきました。ところが、時代が変わり行き詰まるようになると、今度は過去を否定する形で新しい様式を生み出そうとする試みが起こります。

これこそがモダニズムで、建築の歴史が大きく代わった大きな運動です。モダニズム建築の運動は20世紀の中頃まで続き、そこからポストモダン建築へと時代が移り変わります。装飾を配したコンクリート素材の建物は、角張った四角い構造も相まって、無味乾燥な印象を与えます。散々否定されてきた装飾は見直され始め、適度に取り入れることでバランスが取られるようになりました。比較的新しく造られた建物は、奥行きを感じさせたり、立体的かつやや複雑な構造をしています。

コンクリート以外の素材も取り入られたので、無味乾燥な部分はかなり解消されました。それでも、20世紀初頭に盛り上がり広まった新しいものを生み出す運動は、その後の素材選びやデザインに大きな影響を与え続けます。人口増加と過密化もあって、コンクリート造のマンションのような建物は当時歓迎されました。素材と同様にデザイン面の制約が多いことから、後に画一的なデザインに留まるという疑問が生じましたが、これもまた建築を進化させる原動力になりました。

カテゴリー: サステナビリティ

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